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中距離選手の走りを支えるレーシングシューズ『ゴースト13』、『ハイペリオン テンポ』、『レビテイト4』

2020.11.02(最終更新:2020.11.10)

シューズについて語らせたらキリがない。合宿ともなればまるで洋服を変えるように、毎日シューズを変えて感触を確かめる。いかにいい動きができるのか、いかに疲れないかと貪欲に研究する 中距離プロチーム「阿見アスリートクラブTOKYO SHARKS」の3人の選手に今注目しているランニングシューズについて聞いてみた。ちなみに第1回に続き、楠選手はリモートでの参加。

目次

  1. 中距離選手と厚底シューズは相性がいい
  2. 田母神 一喜選手がゴースト13をヘビロテする理由
  3. 飯島 陸斗選手に“万能”と言わしめた『ハイペリオン テンポ』
  4. 移動時さえこだわって選ぶ『レビテイト4』

中距離選手と厚底シューズは相性がいい

マラソンなどの長距離ではもう厚底シューズは当たり前。しかしスピードを求められる中距離はできるだけアウトソールが薄くて軽いシューズを履く……これはひと昔前の話だ。1週間の半分以上はクッションのあるシューズで練習をするという中距離プロチーム「阿見アスリートクラブTOKYO SHARKS」の3人も厚底シューズのヘビーユーザーだ。

楠選手 中距離の選手は1年のなかでも月間走行距離が月によって全然違います。多くの選手は、冬に脚づくりをし、スタミナを強化。この時期は長距離を走ることが多いので、月間走行距離は必然的に増えます。ところが4月から試合シーズンに入ると、強度を上げて量を減らす練習に切り替えるのです。こうして走り方に変化をつけるのですが、これに対応してくれるのがブルックスの『ゴースト13』「ハイペリオンテンポ」といった厚底のシューズなのです。

飯島選手 2020年の春はコロナの影響で試合がなく、通常なら質を上げる時期に、量をこなしました。そこで大切なのが、着地や蹴り出しといった体の動きに加えて、疲労をためずに練習を継続すること、ケガをしないことなのです。練習を積めることで強く速い脚になっていくのですが、そうした練習では厚底シューズは不可欠な存在。つまり中距離選手にとって脚を守りながらも、強度を高めるには厚底なのに軽いシューズはとても相性のいいシューズなのです。

田母神 一喜選手がゴースト13をヘビロテする理由

  • ロング走、クロカン、ジョグなど多くの練習をゴースト13で行う田母神選手
  • DNA LOFTという衝撃吸収材がつま先に入っていることで足が接地してから蹴り出す一連の動きをスムーズにしてくれる

厚底シューズやクッション性に富んだシューズはアウトソールが薄いシューズに比べて圧倒的に疲労度が低い。それだけ衝撃吸収をしてくれるのだ。トップランナーに限らず、市民ランナーにも多くのファンがいるのが『ゴースト13』がまさしく疲労度の低いシューズで、これを高頻度で使う田母神選手はどんな練習で使っているのだろうか。

田母神選手 ブルックスに限らず、多くの厚底シューズやクッション性のいいシューズを試してきましたがなかなかしっくりこなくて。そんななかで今年の春から履くようになった『ゴースト13』はポイント練習以外のジョグ、ロング走、クロカンなど多く練習をこなせるシューズで、今のいちばんのお気に入り。ついでにいうと色もいい! 白は足元が軽く見えるので、速く走っているように見えますからね。このシューズなら1㎞3分40秒で走るペースまでは十分。ふくらはぎの疲労が少なく、安心して長距離の練習をこなせます。

楠選手 1㎞5〜6分というスロージョグから3分20秒くらいまで上げるビルドアップ走やペース走に使っています。とにかく安定感がある!着地の感覚を大事にしたい僕としては、着地の衝撃を吸収しつつも、着地から蹴り出すという、走るうえで一番大切な動きを意識しやすい一足です。

飯島選手 ジャストフィットの一言につきるシューズです。ジョグ、ドリル、ゆっくりのロングランなどゆっくり動きを確認しながら行う練習には必ずこれ、と決めています。

飯島 陸斗選手に“万能”と言わしめた『ハイペリオン テンポ』

  • 弾むようなこの走りは飯島選手の脚力はもちろんのこと、『ハイペリオン テンポ』の反発性を十分に生かせている証拠
  • ミッドソールが特徴的で、微細な気泡が閉じ込められていて軽量でありながら、クッション性と反発性を兼ね備えている

『ゴースト13』を使って走る練習よりもう少しスピードを意識した練習の際に3人ともが使うというのが『ハイペリオン テンポ』だ。厚底でありながら軽い、そして衝撃を吸収してくれるのに反発力もある。相反する2つのことを可能にしたオールマイティなシューズだ。

飯島選手 合宿にはこれがないと不安になるほど信頼のおけるシューズです。スパイクを履く直前の練習でとくによさを発揮します。400mを60秒前後、つまり1500mのレースペースくらいまで上げる練習をこなしても、疲労がとにかく少ない。長い距離も速い走りにも対応してくれるんです。スピード練習にはグリップ力、ペース走にはクッション性を重視してシューズ選びをするのですが、そのどちらも満たしているのがすごい!まさに万能というべきシューズ。軽量なのに、クッション性も反発性もあるのは、DNA FLASHという素材をミッドソールに使っているからとブルックスの方から聞いて、なるほどと妙に納得しました。

田母神選手 僕も飯島選手と同様、スピードを意識した練習で履くようにしています。スパイクを履かない練習のときに、アウトソールの薄いシューズを履くと、地面をとらえる感覚がわかりやすい分、つい地面を蹴って前へ進もうとしてしまってふくらはぎが疲労してしまいます。だからスパイクを履かないときに必要なレーシングシューズを何にするのか、迷走している時期がありました。ところが『ハイペリオン テンポ』を履いてみると、着地と蹴り出しがスムーズにでき、軽くて反発力もあって脚が前に自然と出る感覚で理想の走りができることに感動! レーシングシューズの迷走から解放された気がします。

楠選手 1㎞を走るペースが4分を切ったら『ハイペリオン テンポ』を履くようにしています。これだけの厚底で反発力がしっかりあってしかもクッション性もあるバランスのいいシューズ。3人とも使用頻度が最も高いシューズじゃないかと思いますよ。

移動時さえこだわって選ぶ『レビテイト4』

ブルックスの数あるシューズのなかでも最も反発力が強くて推進力を生めるシューズ

練習はもちろんのこと、練習やレースへ行くときのシューズにもこだわりがあるというのだからさすがプロランナー。極力疲労が少なく、歩いていても走りの動きを意識できるようにと飯島選手と田母神選手が気に入って履いているのが『レビテイト4』だ。

田母神選手 なんといっても見た目がかっこいい。これも大切なモチベーションなんですよね。僕は色が選べるのであれば白もしくは白っぽいシューズを履くようにしています。足元が軽やかだと、走っていても気持ちいい。ちなみに『レビテイト4』は『ハイペリオン エリート』のようにカーボンプレート特有の反発力がないので、スパイクに最も近い感覚で走れます。『ハイペリオン テンポ』からレースへの移行期にも履くことがあります。

飯島選手 見た目がかっこよく、黒いチームのウエアにもよく合ってコーディネイトしやすいので、移動によく使うのが『レビテイト4』。走る際に、足が接地してから蹴り出すための反発力を生んでくれて、地面からの反力を得られて無駄なく前へと進めます。移動時にこれを履いていると、足の運びがスムーズにできるのでその日のコンディションのよさを感じます。こうしてシューズは走る距離やスピードによって使い分けることができると、脚の疲労に歴然と差が出ます。800mや1500mといった中距離の場合、シューズは軽ければいいと思われがちですが、練習のときから走りにあったシューズを選ぶことで、疲労やケガを最小限に抑えるので、シューズの選択は走るうえでとても重要なファクターです。

楠 康成

茨城県阿見町出身。竹来中学校、東洋大学附属牛久高等学校、小森コーポレーションを経て、「阿見アスリートクラブTOKYO SHARKS」チーム第一号選手となる。 2017年には拠点を単身アメリカに移し、ロンドンオリンピック1500ⅿ銀メダリスト、レオマンザーノのもとでトレーニングをし、2018年帰国後小森コーポレーションを退職しSHARKS加入。 1500mで日本選手権準優勝の実績をもつが、2019年シーズンより3000m障害に挑戦。2戦目の2000m障害にて日本最高記録を更新。2020年は日本選手権優勝、東京五輪標準記録突破を目指す。

田母神 一喜

福島県出身。郡山第二中学校、学法石川高校、中央大学を経て2020年、「阿見アスリートクラブTOKYO SHARKS」に加入。 高校時代はインターハイ1500m優勝、世界ユース7位(ともに2015)の実績を持つ。大学入学後も日本選手権1500m第3位(2018)の成績を残すなど、中距離種目を中心に活躍。 2019年中央大学では主将をつとめ、箱根駅伝に向けて長距離(ハーフマラソン)に挑戦して長距離の強みを身につけつつ、持ち前のスピードに磨きをかけ、2020年は日本選手権初優勝を目指す。

飯島 陸斗

茨城県出身。友部中学校(笠間市)、茨城県立緑岡高校、早稲田大学を経て2020年、「阿見アスリートクラブTOKYO SHARKS」に加入。インターハイ800m優勝(2015)、大学3年次には日本選手権800m第3位(2018)の実績を持つ、800mのトップ選手。恵まれた体格を生かしたダイナミックな走りが持ち味。 2020年は日本選手権優勝が目標。目標はパリオリンピックのファイナリスト。

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